『セルフミルク』。小さいお子さんがいる家庭では最近よく聞く言葉です。
特に双子以上の多胎育児をしているご家庭では、よく耳にするのではないでしょうか。
セルフミルク、自動授乳、ひとり飲み、などといった呼び方もあります。
赤ちゃんを寝かせたままミルクを飲ませる事ができるので、毎日のように家事と育児に追われて、休む暇もなく慌ただしく過ごしているママにとっては、是非とも取り入れたい育児方法です。
多胎育児となると、赤ちゃんが同時に泣き出すので、抱っこしようにも手が足りずアタフタ…。1人ずつ抱っこしてミルクをあげようにも、もう1人は泣きっぱなし。
そんな時にセルフミルクができれば、育児の短縮やママの心のゆとりにつながりますよね。
そのセルフミルクをサポートしてくれるアイテムがいくつかあります。
では、セルフミルクの安全性は？サポート用品の危険性は？
この記事では、セルフミルクに潜む危険性をご紹介します。
セルフミルクサポート用品ってなに？
セルフミルクは、抱っこしてミルクを飲ませるのではなく、赤ちゃんを下に寝かせて自力で飲んでもらう事です。
育児者の体調や状況によって、どうしても抱っこが辛い時がありますよね。特に多胎育児の際は、2人同時に抱っこが難しいため、1人は抱っこ、1人はセルフミルクで同時に授乳が可能になります。
赤ちゃんの口の高さに哺乳瓶がくるように、タオルを丸めて使用する方法もありますが、どうしても不安定になり、口から外れてしまいますよね。
それを解消するための商品がいくつかありますが、その中で特に人気のある商品を3つ紹介します。
ママ代行ミルク屋さん
滑り止め付きの伸縮性生地とビーズの相互効果で哺乳瓶を固定。クッションの向きや高さ・角度も簡単に調節できます。
小児科医師・産婦人科医師や助産師も推奨するアイテムで、テレビや雑誌でも高い評価があります。
哺乳瓶サポートクッション
哺乳瓶やマグマグなどが入る伸縮性のある哺乳瓶ホルダーは、ちょっとした時に授乳を中断せずにすむマルチな設計。
取り外しが自由自在なので、持ち運びに便利。バウンサーやベビーカーでも使えます。
哺乳瓶ホルダー
本体を好きな場所に取り付け、アームの先に哺乳瓶を固定するタイプです。
哺乳瓶の位置や角度を、アームを自由に曲げて調節できるので赤ちゃんが動いても簡単に位置調節ができます。
哺乳瓶を取り付けているクリップ部分が３６０度自由に角度調整できるので、ぴったりと赤ちゃんの口に哺乳瓶を届けられます。
このように様々なアイテムがあり、育児者の助けになる物ばかりですよね。
赤ちゃんが自力で飲んでくれる⋯。しかし、それは安心して使用できるものでしょうか？赤ちゃんにとって安全？
気になるところですよね。
否めない危険性
授乳をする際は、基本的に赤ちゃんを座って抱っこし、手や腕で頭を固定し飲みやすい角度を調整してあげます。哺乳瓶を横にせず、空気が入らないように哺乳瓶を立てて飲ませます。
しかし、サポート用品は、赤ちゃんを横に寝かせて哺乳瓶を固定してしまいます。
この状態だと、万が一赤ちゃんがむせてしまって自力で乳首から口を外せなかった場合、誤飲してしまいます。まだ喉の筋肉が発達していない月齢だと、ちょっと目を離した隙に窒息してしまう可能性もありますね。
セルフミルクのサポート用品を使って、実際に赤ちゃんが亡くなったという事故も報告されており、英国の『英製品安全基準局』が、自動授乳枕の使用が死亡事故につながる可能性があるとして、直ちに使用を中止するように警告まで出しています。
この製品は、「赤ちゃんの口から哺乳瓶がこぼれないように伸縮性のあるホルダーが付いている。」「哺乳瓶がクッションに固定されており、授乳口を口から外せない可能性がある」と伝えています。窒息や誤嚥性肺炎のリスクがあると指摘しているのです。
先ほど紹介したアイテムにも同じような特徴がありますよね。
どんなに良い製品でも必ず危険性はあります。それは使い方を間違った時です。
大切な赤ちゃんのために、月齢に合った方法や安全性を確認してから使用してください。
まとめ
かくいう私も三児の母をしており、下は双子です。もちろんセルフミルクは行ってました。
なので、忙しいママの気持ちは、とーーーーっても分かります！
当時の私にはセルフミルクが神でした。一度はセルフミルクグッズも購入し使っていたのですが、何だか飲みにくそうだな⋯と感じてしまいやめました。
タオルで高さだけ調節し、固定はせずに飲ませると、赤ちゃんが『何かイヤだ！』と少し顔を背けるだけで哺乳瓶が外れるので、ミルクで溺れる事もなかったです。
色々な方法がありますが、全てに共通して言えるのは『絶対に目を離さない』事。
安全に考慮して行えば、決して悪いことではありません。
サポート用品を使ったらダメ、セルフミルクはダメというわけではありません。むしろ、道具に頼って育児者の心と体の負担が減るのであれば是非取り入れて下さい。
笑顔で赤ちゃんと向き合えたらいいなと思います。
