オールドレンズとは
オールドレンズとは、フィルム写真時代の一眼カメラのレンズを言い、1970年代以前のものを指すことが多いです。それを現在のデジタル一眼カメラに応用することがあります。
オールドレンズは、コントラスト、彩度が低く柔らかくて温かみのある表現が得意です。
強い光が原因でレンズ、カメラの中で光が反射してしまい画面が全体的に白っぽくなるフレアや、絞りの形、楕円の光の模様が映し出されてしまうゴーストが出やすいです。
この現象を使ってフィルム時代の味のある写真を撮ることが可能で、人とちょっと違う写真や情緒ある写真が撮りたい方にはうってつけなレンズです。
オールドレンズは当然ながら中古品しかなく保存状態が良いものに当たらなければいけません。
古いレンズは、傷があったりカビていたり、くもりがあったりと写真に支障が出る要素が多いので、選び方を知らない人が買うようなものでもありません。
オールドレンズのメリット・デメリット
オールドレンズのメリットは、やはりフィルム写真時代を彷彿とさせる情緒ある写真がデジタル一眼カメラで撮れるというところです。解像感やクリア感は、現代のレンズには勝てません。
上記にも述べたフレアやゴーストをわざと利用して、ちょっとノスタルジックな感じの写真も撮れます。
一方デメリットは、やはり製造されてから40～50年ほど経つものなので状態が悪いものが多いです。
オールドレンズは、実店舗で実際の状態を見て買うのが良いです。多少値段が張っても安くて結局使えないものより、トラブルが少なく確実に使えるものを買いましょう。
フォーカスはもちろんマニュアルフォーカスで、自分でピントを合わせる必要があるのも人によっては面倒くさいと思うかもしれません。
レンズに手ぶれ補正機能もありません。
フィルムは35mmサイズだったので、オールドレンズは、現在のフルサイズ（35mm）のデジタル一眼カメラで使うと相性がいいです。
使用するにはまた手間なのですが、レンズとカメラを繋ぐアダプターが必要です。メーカーによってマウントが違うので、対応しているアダプターがあるかどうか予め確認しておかねばなりません。
フレア、ゴースト対策
オールドレンズは、フレアやゴーストが出やすいことはお話ししましたが、その対策として以下のものがあげられます。
- 逆光で撮影しない。
- フードを着ける。
- ハレ切りをする。
→レンズに入ってくる強い光を、カメラを持ちながら、手のひらや帽子などを使って遮るという方法。
- プロテクターレンズを外してみる。
- レンズにフレア対策などコーティングされているものを使う。
などがあります。
困るほどフレア、ゴーストが出るときは以上のような対策をしてみましょう。
レンズの種類
基本的なお話としてレンズの種類について書きます。
レンズには、広角レンズ、標準レンズ、望遠レンズ、単焦点レンズなどが存在します。
広角レンズは、画角が広く遠近感のある写真が撮れます。
標準レンズは、どんな被写体にもつかえる万能レンズです。人の視野に近い50mm位の焦点距離だと使いやすいでしょう。
望遠レンズは、遠くのものを撮ったりできますが、画角が狭いため手ぶれに弱い側面もあります。
単焦点レンズは、F値の小さい明るいレンズが多く、夜間の撮影や背景ボケを作り出しやすいなど特徴があります。
オールドレンズの見極め方、買い方
ところで、オールドレンズを購入する際の注意点は、やはり保存状態が良かったかどうかを見るということです。
傷、カビ、くもり、塵に注意しましょう。どれも写り具合に影響してしまいます。
レンズに凹みがあるものは、レンズを落下させてしまったものなのでレンズの配置に歪みが出ている可能性があるので購入は避けましょう。
オールドレンズもそれぞれ写り方に個性があったりするので色々情報を集め、実際にそのレンズで撮った例などを見てください。背景のボケ感や解像度など自分が納得いくもの購入してみましょう。
こう考えると焦点距離や解像度、レンズの明るさ、不具合がないかなど今のレンズも昔のレンズの買い方も一緒ですね。
ただ経年劣化を考えると、オールドレンズを購入する際はより注意が必要です。
オールドレンズ否定派もいる
オールドレンズを否定する人たちもいます。そんな古いものを買う必要があるのか？と言う考え方もあるということで、それはそれで納得ができます。
ただ、オールドレンズを使ってみるというのは、一つの手ではないでしょうか。
人の価値観は色々あってもいいですからね。
まとめ
オールドレンズ購入は肯定派も否定派もいます。古いレンズだからこそ出る味わいのある情緒的な写真も撮れます。
購入する際の注意は、レンズの傷、汚れ、凹み、カビ、くもりなどがないか注意する必要があります。実際に目で現物を見て確認した方が良いので、ネットで買うより実店舗に出向いて確認しながら吟味しましょう。
また、どんな写り具合なのかはネットで撮影例があったりするので情報収集もしっかりとしてください。
古いのでマウントの規格が違いアダプターも必要となってきます。
値段的には、現代のレンズの半額以下というものが多いです。
最新のレンズに比べれば、クリアさでは到底勝てません。最初は、キットレンズでもいいので自分の好きな画質や方向性についてしっかり研究してください。
それから、最新鋭のレンズやオールドレンズに進みましょう。
