【サンゴ】買ってはいけない?飼育が難しいサンゴ3選

まるで色鮮やかなお花畑のように海の中を彩るサンゴたち。実はお家の水槽で飼育することができるんです。飼育するにはかなりの知識と設備が必要だと思われがちなサンゴですが、意外と簡単に飼育することが可能です。

そのためサンゴのことをよく知らないからと身構える必要はなく、気軽にサンゴの飼育に挑戦することができます。しかし、自宅で飼育が可能なサンゴの中には初心者には難易度が高い種類もいくつか存在します。

今回は「買ってはいけない?飼育が難しいサンゴ」をテーマにご紹介します。

そもそもサンゴって何なの?

そもそもサンゴって何なの?と思う人が多くいることでしょう。

サンゴとは胞刺動物門に属する動物で固い骨格を発達させるものを指します。

サンゴという名称から想像するのは“海に存在する岩や枝のようなもの”であることが多いと思いますが、実はサンゴは“動物”なんです。イソギンチャクやクラゲなども刺胞動物門に属しており、驚くことにサンゴはこれらの生物と非常に近しい動物なのです。

世界には約800種類ものサンゴが存在しており、特に沖縄は約200種のサンゴが確認されるほど世界的にサンゴの多い海域であるといわれています。

サンゴを分類すると、サンゴ礁をつくる造礁サンゴと単体で生息する非造礁サンゴに分けられます。

自宅で飼育できるサンゴのほとんどは造礁サンゴです。造礁サンゴは、自ら生成した骨格となる石灰質の石を覆うようにして生息しています。骨格となる石は造礁サンゴの成長と共に大きくなり、環境に応じた形状に変化します。それらが長い年月をかけて掛け合わさり、サンゴ礁といわれる立派な地形を作り上げるのです。

非造礁サンゴはサンゴ礁をつくらない種類で、そのほとんどが深海に生息しています。

サンゴを飼育するうえで、サンゴという生き物の特徴を知っておくことは非常に重要です。知識を深めておくことで、より楽しんでサンゴを飼育することができることでしょう。

飼育が難しいサンゴ3選

サンゴは海水生物の中でも比較的難易度が高い生体ですが、今回はそんなサンゴの中でも特に飼育が難しいサンゴを3種類ピックアップしてお伝えします。

①ミドリイシ

出典: あーなんて楽しいアクアリウム♪2

ミドリイシはサンゴという言葉から一般的に連想されるような、岩や枝に似た姿をしたサンゴです。とても美しいサンゴとして非常に人気のある種類ですが、水槽で飼育する海水生物の中でも難易度がもっとも高いといわれています。

ミドリイシは水質の変化に非常に敏感で、少しでも汚れが蓄積した海水では生きることができません。それに加えて、ミドリイシの生息域は潮の流れが激しい浅瀬であるため、他のサンゴよりもさらに照明や水流などに気を配る必要があります。

②ハナサンゴ

出典:海水魚ショップ やどかり屋 (yadokariya.jp)

ハナサンゴはゆらゆらとなびく触手の美しさが魅力的な人気のあるサンゴです。

ハナサンゴはミドリイシと同様に水質の変化に弱く、非常に綺麗な海水を必要とします。それに加えて共生する魚につつかれたり、すり寄られたりすることによる刺激にも弱いため、非常に敏感な種類であるといえます。

さらにハナサンゴは攻撃性が高く、スイーパー触手と呼ばれる攻撃用の触手には猛毒があり、それが他のサンゴに触れてしまうと死んでしまう恐れがあるため注意が必要です。

③ショウガサンゴ

出典:新潟市水族館 マリンピア日本海 生物図鑑

食べ物のショウガに似ていることからその名が付けられたショウガサンゴ。カラーバリエーションも豊富で、色鮮やかなルックスからとても人気のある種類です。

ショウガサンゴは非常に白化しやすい種類です。白化とはサンゴが白く濁って見える現象のことで、水質や水温の変化によるストレスが原因でサンゴに栄養を与える植物プランクトンが減少したことによって起こります。

したがってショウガサンゴは他のサンゴよりも水質や水温の変化に気を配る必要があります。

サンゴを上手に飼育するために

サンゴを上手に飼育するためには、以下の3つの点をしっかりと守ることが大切です。

①定期的な水替え

水換え作業はサンゴを飼育するうえで最重要ポイントであるといっても過言ではありません。

水換えを定期的に行うことによって水槽内の汚れを取り除くだけでなく、サンゴが消費したミネラル分を補うことができます。ミネラル分はサンゴの成長に必要不可欠な栄養素であるため、水替えを怠るとサンゴの成長に必要なミネラル分が不足し、最悪の場合死なせてしまうこともあるので、水替え作業は必ず定期的に行いましょう。

②水流をしっかりと

サンゴは十分な水流がないと、ゴミや汚れがサンゴの中に溜まり簡単に弱ってしまいます。またミネラル分などの栄養素を行き渡らせるためにも、十分な水流が当たるように水流ポンプを設置しましょう。

③水温と比重・pHを一定に保つ

サンゴは他の海水生物と比べてあたたかい水温に弱いです。そのためサンゴを飼育する際の水温は26℃程度に抑えるようにしましょう。また、海水の比重は1.023以上、pHは7.8~8以上に設定し、海水を作る際は正確に測るように心がけましょう。

まとめ

いかがでしたか。サンゴを飼育するには、必要な設備や条件が数多く存在するためちょっぴり難しく感じる人も多いことでしょう。しかし逆に言えば、育てるポイントをしっかり押さえてさえいれば初心者でも上手に育てることができるんです。

サンゴって意外と簡単に飼えるんだ!と気付いてもらえたならば、あとは海水魚と共生させるもよし、サンゴだけの水槽をつくってディスプレイするもよし。楽しみ方は無限大です!あなたの好みに合わせて、ぜひサンゴを飼育してみてくださいね。

今回は「買ってはいけない?飼育が難しいサンゴ3選」をテーマにお伝えさせていただきました。この記事があなたのお役に立てていたら嬉しく思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

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