私が頭皮や抜け毛トラブルを初めて体験したのは、高校2年生、16歳の頃のことでした。
当時の私はちょっと派手なタイプで、パーマ、ヘアカラー、エクステなど飾り立てることに夢中で、生活面では毎日のように深夜まで友達と遊びまくっていました。
そんな不規則な生活を送っていたら、ある時ちょっとした異常に気付きました。
ある日、朝起きて枕元を見ると、フケのような、白い粉が沢山落ちていたんです。「え？なにこれ？」
頭を触ると頭皮に何か塊のようなものがあって、それを頭皮から剥がしてみると、白い塊で、それと一緒に何本もの髪の毛が抜けてついてきました。
ショックだったし、なんだろうと思ったけど、いろいろあって親にも相談できず、結局そのまま放置して相変わらず遊びまくっていました。
でも、頭にフケが付いているように見えるのがとても嫌で、白い塊ができているところを何度も何度もむしるようになっていました。
このために、どんどん症状は悪化し、10円禿げのような脱毛部分が何ヵ所も出来てしまったんです。
気づくと白い塊は小石程度の厚さにまでなってしまい、頭が一回り大きくなったような気がしました。
さすがにこれはまずいと思った私は、とりあえず薬用のシャンプーを使い、頭皮をマッサージするように洗うようにしましたが、優しくマッサージをしても白い塊が取れるわけではないし、そんなひどい状態の頭皮だとシャンプーしても、ちゃんと洗い落とせず残ってしまうのか、余計にひどくなる一方でした。
当時思春期ということもあり、周囲の目を気にして生きていたので、ただ一人で思い悩んでいましたが、とうとう母親に相談して皮膚科で診てもらうことに決めました。
病院の先生によると、それは「乾癬」という一種の皮膚病だということが分かりました。これは、人にうつるものではないそうです。ただ、とても治りにくいものだと言われました。
というのも、その乾せんになる原因はまだ解明されていないらしいのです。
体質、皮膚の乾燥、ストレス、寝不足、栄養バランスなどが影響していると考えられるとのこと。
私の不規則な生活が大きな原因になったのかなぁ、と若いなりに思いました。
現在24歳になりましたが、当時を振り返ると、思春期で親に反抗して、家での居心地の悪さや、大学進学の悩みなどが重なり、自分で蒔いたタネとはいえ、精神的なストレスはなかなかのものだったかなと今は思います。
高校生で皮膚科に行ったとき、私の治療は、ひとまず飲み薬などは飲まず、ドラッグストアでも購入出来る「オリーブ油(ゆ)」を使うものでした。
もっとひどくなると、飲み薬や塗り薬などで、免疫を抑えるステロイドなど強いくすりを処方されることもあるそうです。
使い方としては、まず髪を洗った後、オリーブ油を頭皮全体に揉みこみ、髪ごとサランラップをかぶせ、その上から包帯をグルグル巻きにして半日程過ごします。2日間だけ高校にもこの姿で登校したことを今でも覚えています。
こうすると頭皮の白い塊が柔らかくなり自然と取れるようになりました。白い塊があったところは髪が生えてくれないらしく、取れたところはやはりハゲになるのですが、そこに再び白い塊が出来ることはありませんでした。そして、そのうち段々に新しい髪が生えてくるようになりました。
しかしそれはあくまでも一時的な治療で完治したわけではありませんでした。
しばらくするとまた枕元にフケのようなものが落ち、また治療、というのを高校生の間は繰り返しました。
結婚して、最近出産や育児などのストレスからか、また少し症状が出てきました。とにかくひどくならないように、ストレスを溜めないように気を付けています。
若い頃は、親に対して変な意地があったり、恥ずかしくて病院に行きづらいという気持ちもありましたが、もっと早く病院に行っていれば、ここまでひどくならずに済んだかもしれない、という後悔が大きいです。
今現在で思うことは、「乾癬」に対する一番の解決法は、「ストレスを溜めないこと」だと思います。
高校を卒業をしてからは、一人暮らしを始めたことがきっかけで、あれだけひどかった頭皮のトラブルがすっかり無くなりました。実家でのストレス、大学進学のストレスが私の場合は大きな負担になっていたのかもしれません。
ストレスをきっかけに起きたこの皮膚病は、気にし続ければ続けるほど酷くなるかもしれません。
乾癬というのは、乾癬そのものを治療するのではなく、乾癬になった原因をつきとめ解明、解消することが、一番の治療法なのだと今は思っています。
乾癬という皮膚病は、根治の難しいものらしいですが、これからもストレスで悪化させないように上手に付き合っていきたいと思います。
【おすすめ関連記事】
頭皮のフケ、皮脂が多くても出るの？！かさぶたみたいに大きくないですか？
